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ドイツから母子だけで一時帰国する時は『パパの同意書が必要』
母子だけの一時帰国の際には、パパの同意書が必要ってご存知でしたか?
子供の不法な連れ去りを防ぐための条約『ハーグ条約』。これにより、母子だけでの一時帰国の際、出国時に配偶者の同意書を含めた書類の提出を求められるようになりました。日本は2014年からハーグ条約締約国になっています。
出国トラブルを回避するために『同意書を含めた書類』を必ず用意しましょう!
印刷して必要事項を記入するだけの、同意書のフォーマットもこちらの記事内でダウンロードできますので、ぜひご利用くださいね。
ハーグ条約とは?
国境を越えた子どもの不法な連れ去り、
留置などを防ぐために国際的に結ばれている条約のこと。
子供を守る「ハーグ条約」
増加する国際結婚・離婚と「子の連れ去り」
出典:在ドイツ日本大使館
1970年には年間5,000件程度だった日本人と外国人の国際結婚は、1980年代の後半から急増し、2005年には年間4万件を超えました。これに伴い国際離婚も増加し、結婚生活が破綻した際、一方の親がもう一方の親の同意を得ることなく、子を自分の母国へ連れ出し、もう一方の親に面会させないといった「子の連れ去り」が問題視されるようになったほか、外国で生活している日本人が、日本がハーグ条約を未締結であることを理由に子と共に日本へ一時帰国することができないような問題も生じていました。
一方の親による子の連れ去りや監護権をめぐる国際裁判管轄の問題を解決する必要性があるとの認識が指摘されるようになり、1980年10月25日にオランダにてハーグ条約が作成されたそうです。
親による連れ去りによって、子供の生活基盤を含む全ての環境が脅かされるため、そういった悪影響から子供を守るために作られたのが、『ハーグ条約』なんです。
※2022年11月現在、世界103か国がこのハーグ条約を締結しています。
※ハーグ条約の概要ついて、詳しくは在ドイツ日本大使館のホームページよりご覧ください。
※在ドイツ日本大使館のホームページで公開されている、ハーグ条約についてのリーフレットはこちらからご覧いただけます。
出国の際に必要な書類は何?
たとえば、母親である私が自分の母国に子供を連れて帰るとき、それが、もう片方の親の同意があって一時帰国するだけなのか、それとも連れ去り目的なのかは、出国審査官は判断できません。
それを配偶者の同意があっての一時帰国ですよ、ということを証明するには、やはり『書類』が必要というわけです。
私はこれまで、経由地のミュンヘン空港、ヘルシンキ空港にて同意書を含めた書類の提出を求められました。
ドイツ在住の筆者が用意した『同意書を含む書類』の一覧はこちら
- 渡航同意書(JALのもの)、配偶者のサインが入ったもの
- 配偶者のパスポートのコピー
- 結婚証明書のコピー
- 出生証明書のコピー
- 住民登録票のコピー
- 子と自分の電子航空チケット(復路航空券を購入していることを証明するため)
上記の書類一式をファイルにまとめて、それを出国審査官に渡しています。これまで書類の不備などで止められたことはないので、この書類一式あれば大丈夫なはずです。
同意書を含む書類一式はひとまとめにしておくと便利
筆者は、いつもこのようなボタンがついたタイプの蓋つきクリアファイルに書類を入れています。中身が見えるので、出国審査の際に慌てることなくスッとバッグから取り出せます。
渡航同意書フォーマットのダウンロード
JALの渡航同意書フォーマット
母子、または父子だけで出国する際の同意書 (英語) は、以下からダウンロードすることができます。
ADACの渡航同意書フォーマット
ADACのサイトでも渡航同意書フォーマットを公開しています。必要な方はこちらも用意しておくと安心です。
さいごに
さて今回は、ドイツから母子だけで一時帰国する際に必要な書類まとめについてご紹介しました。
無事に出国できるように、必ず書類を用意して空港へ向かいましょうね。それでは、楽しい一時帰国になりますように!